環境の変化に応じて構造を適応させるニューラルネットワークを用いたパターン認識
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概要
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ニューラルネットワーク(NN)において,学習中に変化する環境に適応する必要が生じることがある.ユニットを増加させて改善を試みた例として,Reillyら[1]のRCEモデルなどがあるが,主に学習効率を改善するための手段であり,環境の変化に動的に対応することは目的とされていない.Genetic Algorithmを用いて構造を最適化した例としてKitanoら[2]の提案したNGL法などが報告されている.しかし,数多くの個体を必要とし,最適化の完了は何世代も経過した後に持ち越される.本研究では学習データが動的に増える環境に対して,効率良く学習を行うNNの手法を開発した.現在のネットワークの学習能力を出力誤差によって評価し,その評価値を全てのニューロンに伝播させ,必要に応じて増殖させる.これによりデータの増加による性能低下に対して,動的にネットワーク構造が変化して,学習能力を回復させることが可能となった.暗号化文字列の学習という簡単なパターン認識の例を用いて,学習データを増加させた場合に,その学習能力の優位性を示す.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-03-06
著者
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土井 淳多
東京大学 大学院農学生命科学研究科 応用生命工学専攻生物情報工学研究室
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久原 泰雄
東京工芸大学女子短期大学部
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久原 泰雄
東京大学 大学院農学生命科学研究科 応用生命工学専攻生物情報工学研究室
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