実験室醗酵装置における物質移動と攪拌効率
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概要
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実験室醗酵装置を用い通気条件下において, 撹拌翼の大きさ, 翼間距離比および撹拌速度などを変化せしめて酸素移動におよぼす影響を検討した.この実験条件における酸素移動の容量係数は, 操作因子の次のごとく関連づけることができる. すなわち通気量を一定 (1.0VVM) とした場合には, K_La=1.48(s/D_i)^<-1.1>(D_i/D_t)^<3.45(S/D_i)^<-0.45>>N^<1.35>×10^<-2>そして亜硫酸ソーダ法によって求めたk_dとK_Laとの相関式は次のごとく表わされる.K_La/k_d=8.0N^<-1.28>×10^8また通気量を変化させた場合には, K_La=2.51(s/D_i)^<-0.71>(D_i/D_t)^<2.73(S/D_i)^<-0.45>>×N^<1.35>V_s^<0.31>×10^<-3>これらの関係式を用いることによって任意の操作条件における K_La および k_d の値の推定することができる.次に微生物の培養において, とくに小型醗酵装置においては通常サンプリングとか蒸発などによる液量の減少のため, 醗酵後期には上段の撹拌翼が露出して液を激しくはねとばす (splash) 現象が観察される. そしてこれは経験的に醗酵にとって望ましくないことが知られている. そこでこの splash 現象が撹拌効率にいかなる現象をおよぼしているかについて検討した結果, 酸素移動容量係数および撹拌動力を著るしく低下せしめることが判明した.
- 社団法人日本生物工学会の論文
- 1970-12-25
著者
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