菌類の蛋白分解酵素に関する研究 : (第3報) 諸種のプロテアーゼに及ぼす金属キレートの影響
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概要
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ナガーゼ及びα-キモトリプシンのエステラーゼ活性はο-フェナントロリン(Phen)-Cu キレートによって非拮抗的に阻害され, Ki値はそれぞれ, 1.5×10^<-5>M及び8.4×10^<-6>Mであった.Aspergillus oryzaeのアルカリ性プロテアーゼ及びα-キモトリプシンのp-ニトロアニリド加水分解活性は, Cu 及び Phen-Cu によって強い阻害を受ける. 前者のL-ロイシンp-ニトロアニリドにたいする活性は非常に弱く, カイネティックスからみて酵素基質複合体のほとんど形成されない反応のようである.Phen-Cuを用いた時の Ki 値は, 8.0×10^<-5>Mで拮抗的阻害であった. 一方トリプシンの本活性は Phen-Zn によって特異的に阻害されるが, 恐らく反応液中に生成するゲル様の膠状物質にトリプシンが吸着されることによる阻害と思われる.
- 公益社団法人日本生物工学会の論文
- 1970-12-25
著者
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