索道主索の搬器車輪下における応力について(5) : 主として張力安全率を輪圧を一定とする場合のワイヤロープ(6×7C/L)の曲げ応力
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概要
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前回および前々回の報告において、一定の張力と一定の輪圧を受けるワイヤロープの曲げ応力(σb)は、ロープ直径の増大にともない大きくなることを明らかにした。これはISAACHSEN式と全く反対の傾向を示している。しかもこのデータを検討すると、張力安全率(N_t)と輪圧がそれぞれ一定であれば、曲げ応力はロープ直径のいかんにかかわらず一定であることが推定できる。本研究は主としてこの点を明らかにするために行なった。その結果はつぎのとおりである。なお、このほか曲げ剛性弾性率(E_f)および曲げ応力弾性率(E_b)の数値も決定した。(1)供試ロープは6×7C/L、φ22、24、26mmで、N_f=3.5、Q=600kgにおける各直径のσ^^_bは殆んど等しく、これらの間に有意差は認められない。(表_1)(2)Q=100kgのときのσbmaxとN_tとの関係式を決定した。σbは一般にQに反比例するからQ≠100kgのときのσbmaxはこの式から計算ができる。((1)式)(3)実際の索道主索に採用すべき張力安全率を輪圧との関係において表示した。これは総安全率(第二安全率)N≧2.0、σbmax≦σ_t/2の条件のもとに決定したものである。(表-2)(4)さきに測定したρ(輪圧によるローブの曲率半径)の簡単な実験式を導びいた。これによってE_fの値を決定することができた。(表-4)(5)ローブが輪圧を受けて曲げられる場合およびシーブに沿って曲げられる場合のEbの値を決定した。(表-5)
- 日本森林学会の論文
- 1965-02-25
著者
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