索道主索の搬器車輪下における応力について(4) : 6×7C/Lおよび6×7 SRAFロープの応力, 輪圧張力比, シーブの溝底間直径と曲げ応力との関係ならびに曲げ応力分布についての検討
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概要
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6×7 C/L φ 24,26,28mmおよび6×7 SRAF φ 22,24mmロープが張力と輪圧を受ける場合の応力を, 抵抗線歪計を以て測定し, また輪圧張力比, シーブ径と曲げ応力との関係及び曲げ応力の分布について検討した。結果はつぎのとおりである。(1)曲げ応力の測定値はISAACHSENの理論値よりかなり小さくC素線(C/L)およびB(SRAF)(Fig.1参照)に属する7〜12本の素線の測定値の平均は, 約54%(φ 24mm C/L), 70%(φ 26mm C/L), 74%(φ 28mmC/L)41%(φ 22mm SRAF)および56%(φ 24mm SRAF)であつて, 理論値との差は直径が大きくなれば, ますます小さくなる。(2)ロープ構造が等しく, 張力と輪圧がまた等しければ, 曲げ応力はロープ直径の増大にともない大きくなる。この傾向はISAACHSEN式とは全く反対である。(3)測定値中の最大応力を示す素線の応力曲線から, 輪圧張力比を検討した。それはσ_b≦(σ_t)/2,N(総安全率)≧2.0,張力安全率N_t≧2.5という3条件を設定して検討したが, その結果輪圧700kg(3種ロープ)以下および600kg以下(2種ロープ)のときN_t=3.0が最も適当で, Qが小さくなればなるほどN_tを小さく(≧2.5)採るこことができる。なお各Qに対するN_tの範囲を決定した。(第8表)(4)最大応力の実験式を各ロープ直径について決定した。(第4表)(5)φ 24mm C/Lと22mm SRAFについて, シーブ溝底間直径をロープの5,6および8倍程度に変化させたときの曲げ応力を測定した。素線数はφ 24mm C/Lが6本, φ 22mm SRAFが5本である。ジーブ径変化による曲げ応力の間には有意差は認められなかつた。(6)φ 22および24mm SRAFロープの曲げ応力の分布範囲をN_t=3.0において測定して30〜35cmの間にあることを明らかにした。
- 日本森林学会の論文
- 1962-04-25
著者
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