索道主索の搬器車輪下における応力について(3) : 6×7 C/Lワイヤロープの応力, 輪圧張力比ならびに曲げ応力分布についての検討

概要

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6×7 C/Lワイヤロープ(20,22,24,26mm ∳)が引張り曲げを受けた場合の応力をストレーンゲージ(抵抗線歪計)を以て測定し, なお輪圧張力比および曲げ応力分布について検討した。その結果は次のとおり。(1) 曲げ応力の測定値はISAACHSENの理論値よりかなり小さく, 20 mm ∳で約1/3,26 mm ∳で約2/3であるが, 直径が大きくなるにともない曲げ応力もまた大きくなる。(2) 輪圧張力比について, σ_b≦(σ_t)/2,総応力σの安全率N≧2.0並びに強力安全率N_t≧2.5という条件の下に検討した結果, 輪圧700 kg以下の場合N_t≒3.0が最も適当であることを明らかにした。(3) 輪圧を受けたワイヤロープの曲率半径を測定し, 次式のρに代入して, E_fI_rおよびE_f(曲げ剛さ及び曲げ剛性弾性率)を計算したが, ワイヤロープと等しい断面二次モーメントを有する丸鋼棒のそれらよりも遙かに小さかつた。理論式は次のようである。ρ=2/Q√<E_fI_rT>曲げ応力の分布範囲をこれに関する理論式によつて計算し, 実験値とほとんど等しいことを確かめた。
日本森林学会の論文
1961-05-25