異なる温度条件下におけるヒノキの花成反応におよぼす光質の影響
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概要
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ヒノキ2年生実生苗木を用いて, 温度条件の異なるファイトトロンガラス室において, 光質条件がヒノキの花成反応におよぼす影響について調べた。1980年7月14日に温度条件が30〜25℃, 25〜20℃および20〜15℃の室に, 透過光のエネルギーレベルをあわせた4種類のカラーアクリルボックスを入れて光質を制御した。これらのボックスの色および除去される波長域は, 無色(全光入射), 青色(赤色光域除去), 黄色(青色光域除去)および赤色(青・緑色光域除去)である。光質制御をはじめてから2週間後にジベレリン(GA_3)の100ppm水溶液を散布した。ヒノキの雌・雄花のいずれも黄色光および赤色光下で分化が促進された。一方, 青色光下では雄花は分化しにくく, 雌花はまったく分化しなかった。これらの花成反応の傾向は20〜15℃の温度条件にくらべ25〜20℃および30〜25℃でつよくあらわれた。伸長量は黄色光および赤色光下では少なく, 青色光下では徒長した。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1983-07-25
著者
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