光条件の季節的変動がスギの花成反応におよぼす影響
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概要
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ボカズギ2年生サシキクローンを用いて, 時期をかえ温度条件の異たるファイトトロンガラス室(自然日長)に入れ, 光条件の季節的変動がスギの花成反応におよぼす影響についてしらべた。1979年6月1日, 8月1日, 10月1日および12月1日に温度条件が30℃〜25℃, 25℃〜20℃および20℃〜15℃(いずれも12時間ずつの変温で左がa.m.6 : 00〜p.m.6 : 00の, 右がp.m.6 : 00〜a.m.6 : 00の間の温度である)の室に入れた。いずれの時期にも温度処理をはじめてから2週間後にジベレリン(GA_8,100ppm)の水溶液を散布した。ジベレリン処理の時期によって花成反応にちがいがみられ, 雄花は6月処理区で分化しやすくなるが, 処理時期が遅くなるにつれてしだいに分化しにくくなる。一方, 雌花は8月以後に処理をした場合に分化しやすくなる。このような傾向は, とくに温度条件が30℃〜25℃でつよくみられる。これらのスギの花成反応のちがいは, ファイトトロンガラス室における光条件(日長, 光質, 光強度)の季節的な変動によると考えられる。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1982-01-25
著者
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