収穫予定のための0-1線型計画の解決(I) : 加速列挙法の開発
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概要
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森林の収穫予定は0-1線型計画を用いることにより, 各小班の伐採分期の決定問題として説明できる。0-1問題は論理が明快でわかりやすいが, しかし, 扱う変数の数が多くなると計算量がぼう大になり, 実際に解くことは困難になるので, 現在のところ, 実用には供されていない。そこで, 収穫予定のために専用的で, 効率のよい解法のアルゴリズムを開発した。最初に0-1問題の一般的解法として悉皆列挙法, H.GREENBERGの解法およびE.BALASの解法を概説した。次にこれらの方法を応用し, 収穫予定問題に固有の性質を利用した解法FOA(Forestry Oriented Algorithm)を説明した。FOAは, (1)小班の伐採は1回限り, (2)扱う係数はすべて非負, (3)林分は成長する, という仮定を設けることにより計算を加速することができる。すなわち, Solution treeを作り, そのNodeに沿って解を列挙してゆき, その過程で最適解が存在しないという確証を得た部分の列挙を省略する。1試算例として列挙すべきNode総数約11万個のうちその99.5%が省略された。その結果FOAは収穫予定のための0-1問題の実用的解決となる可能性を見いだした。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1981-10-25
著者
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