間伐された林分の蓄積生長式
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概要
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ヒルミの林分蓄積動態論を基礎として, 現実の林分に使用できる蓄積の生長式を導くことを試みた。その結果, (1)ヒルミが導いた蓄積生長式(いわゆるMITSCHERLICH式)を実際の無間伐林分の資料にあてはめて, それが現実性をもつことを確かめた。(2)ヒルミにならって間伐後の生長式を導いた。ただしその過程で, 間伐後の蓄積が林分の葉量と平行してうっ閉状態の水準に回復していくという基本的な仮定を採用した。(3)収穫表の主副林木合計材積の推移が無間伐林分における蓄積の生長と同様に扱えることを論じた。また, (2)で得られた式は複雑すぎるのでこれを簡略化して, 間伐後の蓄積生長式もまたMITSCHERLICH式であるとした。そして, これらの生長式を収穫表の値に用いた計算例を示した。(4)実際の林分における生長の予測に対しても, これらの生長式が比較的安全に使える例を示した。以上の結果から, 間伐された林分の蓄積の生長な研究する手段としてMITSCHERLICH式が有用なものであることが示されたと考えられる。
- 日本森林学会の論文
- 1980-08-25
著者
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