6樹木抽出法の人工林と天然林への応用
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概要
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ha当り胸高断面積の推定法としてPRODANによって提案された6Baum Stichprobeは, 過小推定値を与える。このことは, KOらやZOBEIRYによる天然林への適用例で実証され, また, 立木の位置がランダム分布をなす場合について鈴木によって理論的に証明されている。鈴木は同時に不偏となる推定法を提示した。KOらやZOBEIRYは, 各標本点での胸高断面積の重み付平均値をもってha当りの推定値とし, 重みには標本点から第6至近木までの距離の2乗を用いた。本稿ではこれに代わって単に至近木までの距離を用いる推定法を提案した。この方法は理論的に鈴木法と同じ正確さである。新たに提案した方法を含む5種の推定法の正確度を検討するために, 人工林と天然林のそれぞれ4林分を対象にシミュレーションを行なった。この結果から次のことが明らかになった。(1)人工林では新たに提案した方法が, 天然林では鈴木による方法が最も正確である。(2)6本をk本におきかえて一般化したk樹木抽出法において, 最少の費用で調査するために必要な至近木数はほぼ6本である。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1980-11-25
著者
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