物質の浸透に影響するアカマツおよびスギ針葉の形態学的研究
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概要
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植物に除草剤などの化学物質を噴霧処理したときに, その浸透量に影響を与えると考えられる形態学的な因子を, アカマツとスギの針葉について調べた。これによれば, 葉面のクチクラならびに葉面ワックスを除去したクチクラは, アカマツよりもスギの針葉において厚い。また, この結果から, 葉面ワックスの厚さもアカマツよりスギにおいて厚いと考えられる。気孔の密度については, 両樹種のあいだで有意の差は認められないが, アカマツよりもスギの針葉において大きい傾向が認められた。また, アカマツの気孔は陥没型であり, スギのものとは異なっている。針葉の表皮細胞は, アカマツのものが2層を示す。いっぽう, スギでは, 1層の表皮細胞と, その下部に, 部分的に厚膜細胞がみられ, 両樹種のあいだにちがいが認められた。
- 日本森林学会の論文
- 1975-07-25
著者
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