アカマツおよびスギ針葉におけるスルファミン酸アンモニウム(AMS)の浸透ならびに移行に関する研究
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概要
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本研究においては, AMS水溶液がアカマツならびにスギの針葉のなかへ浸透する量を測定するとともに, その移行のしかたについても調べた。そして, これらと両樹種のあいだでのAMSにたいする感受性のちがいについて比較, 考察した。これによれば, 気孔を通しては, アカマツよりもスギのなかに, 反対に, 葉面のクチクラからはスギよりもアカマツのなかに多くのAMSが浸透した。そして, クチクラを通して行なわれる浸透は, 気孔を通してのものに比較してきわめて少量である。また, AMS水溶液を噴霧処理して20日間にわたってその浸透量を測定した結果によれば, AMSは日数の経過とともに浸透し続ける。そして, その浸透量はアカマツよりもスギにおいて多い。上記のいずれの場合にも, 展着剤, Tween20は, AMSの浸透量を増加させる。ラジオオートグラフによってAMSの移行について調べた結果によれば, AMSあるいは^<35)>Sを含むその代謝物はアカマツよりもスギにおいて移行しやすい。
- 日本森林学会の論文
- 1976-02-25
著者
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