コガネムシ幼虫に対するアルドリン粒剤の殺虫効果

概要

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土壌害虫, とくに新植造林地におけるコガネムシ幼虫の防除にアルドリン粒剤を用いる場合, 粒剤の大きさをいかなる程度にすれば最も有効であるかを, つぎの場合についてヒメコガネ2齢幼虫を用いて試験を行なった。1. 各粒度のアルドリンを一定量土壌に混入し自然に近い状態で野外に放置して, これを一定期間ごとにとり出し室内で殺虫試験を行なった。2. 上記と同じ割合でアルドリン粒剤を混入した土壌を一定温度下において殺虫試験を行ない, さらにこれらを118日後に同一の温度下におき殺虫効果を調査し, 温度による有効成分の変化を調査した。3. 前年冬期にアルドリン粒剤を施用した土壌を用い新たに産下した卵を供試して殺卵および殺虫効果をしらべた。その結果-1) 施用に不便のない程度に粒度は小さい方が有効で2ヵ年ぐらいは残留効果は減少しない。2) さらに長い残留効果を期待するためには40メッシュ程度が有効と考えられる。ゆえに実際の施用に際しては40メッシュとそれ以下の粒度の粒剤の混用が最も適当である。3) 殺卵効果はみとめられなかった。しかし, 孵化幼虫にはきわめて有効である。
日本森林学会の論文
1964-01-25