テロドリンの点状散布による野ネズミ駆除試験
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概要
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有機塩素系の新殺虫剤であるテロドリン(telodrin)による野ネズミの駆除試験を八ガ岳山ろくで行なった。効力試験にさきだって対象とするハタネズネミの記号放逐試験を行ない, 晩秋における生態を観察し, 生息数のほぼ2/3の個体が定住していることを確かめた。また, この時期における行動距離は1夜で10〜20 mのものが多く, まれに30 mに達したものがあった。これらの成績と異常発生した場合の生態について比較検討した。テロドリンは15%乳剤の400 ccを水18lにうすめたものと, 0.5%と2%の粉剤を用い, それぞれの試験区を設けて実施した。各供試物は10 m間隔で, 直径1.5 mぐらいの広さに1ヵ所あたり乳剤では約600〜700ccを噴霧し, 粉剤では約100〜120 gを散布し, 翌日から再捕獲したところ, 乳剤区では90%を, また0.5%粉剤区でも同じく90%を致死させ, 2%粉剤区では100%の効果をおさめた。これによってテロドリンの10 m間隔の点状散布は, エンドリンの全面噴霧とほぼ同じ効果を期待できることがわかった。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1963-02-25
著者
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