クス生葉精油含量の季節的変化について
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概要
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(1)光度滴定法および赤外分析法によるシヨウ脳およびサフロールの新定量法を考案し, クス葉部中のシヨウ脳, サフロールおよび全精油含量の変化を1958年4月から1959年4月まで毎月定量した。クス生葉中のシヨウ脳含量は4月(約0.2%)から6月(約1.4%)まで葉の生長とともに急激に増加し, 7月, 8月にはやや減少し(1.2〜1.3%), 9月にはふたたび増加し(1.4〜1.5%), 以後翌年の1月までほとんど変化せず, その後わずかに減少した。サフロール含量は非常に少なく(0.04〜0.05%)一年を通じてほとんど変化しなかつた。(2)4月初旬のドン葉(軟かい若葉)の精油の赤外吸収スペクトルは波数1540 cm^<-1>にドン葉特有の吸収を示した。(3)種々のクス品種の果肉の精油をしらべた結果, 果肉のシヨウ脳およびサフロール含量に明確な差異があり, これによつてクスの品種を識別できると考えられる。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1959-12-25
著者
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