林業における部分均衡理論と利子率確定の原理
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概要
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企業者は何を極大化しようとするか。これはいうまでもなく, 経済学にとつてきわめて重要な問題である。したがつて, 以下の叙述では, もし企業者が"一回限りの型の林業"において, 利潤(すなわち, 純収益)の極大化を目指すならば, (それは派生的には容易に"継続的な型の林業"にも拡張されうるが)そのさい彼はどのように配慮すべきかを明らかにする。さて, 本研究の方向はつぎの2つの主要な部分に分けられる。(1)絶対額純収益極大化の均衡条件の導出(2)割引純収益極大化の均衡条件の導出 換言すれば, それゆえ, 本研究から, もし企業者が純収益極大にかんするこれら2つの方向のうち, その1つを選択するとすれば, 彼は均衡における生産要素需要量ならびに生産期間をどのように決定すべきかが明らかにされる。更に, 以下の諸事項もまた, 本研究にとつては重要な課題である。(3)生産物の各生産要素間への分配の問題(4)利子, ならびに利子率(すなわち, この場合はまた利潤率と考えられてもよいが)決定の問題 そうして, これら諸課題は本論にみるように, 可変的生産要素が1,2,あるいは3の場合から, さらに可変的生産要素がn個の場合にまで拡張されるのである。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1956-09-25
著者
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