林業の経営収益にかんする研究
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概要
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林業における経営収益の分析にかんして, われわれの最初に直面する, しかも最大の困難事は, 林業の生産期間の長期性から生ずる時間取扱上の問題であろう。小論はこの厄介な時間の問題を, 具体的な収益計算にさいして, どのように処理すべきかを明らかにし, もつて収益分析にかんする理論実用化への一つの方向を与えることを目的とする。それゆえ, 課題展開の順序は以下のごとくである。すなわち, まず, 時間要因考慮の一試論として, 1)時間を媒介としてえられる総費用, ならびに総収益函数の導出。ついで, このようにしてえられた≪時間媒介的総費用函数≫, ならびに≪時間媒介的総収益函数≫を基礎として, 2)各種経営収益と, それを規定する各種伐期令, ならびに生産量の決定。たとえは, 最大割引純収益と, それを規定する伐期令, ならびに生産量の決定。最大収益率と, それを規定する伐期令, ならびに生産量の決定。等々最後に, 各経営主体の各種経営収益の相互比較に関連して, 3)経営の弾力性の計測。以上の諸課題が, 実態調査よりえられる現実の資料を基礎に, 順次明らかにされるであろう。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1957-02-25
著者
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