庇陰林分の葉量
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
シラカンバ模型林分の葉量変化を庇陰の程度に関係づけて調べた結果, 以下の諸点が明らかになった。1)庇陰条件下にある林分の葉面積指数は受けた庇陰の程度が強くなるにつれ, 軽度庇陰下で最大値を有するoptimum curveを示しつつ漸減する。そしてこの関係に季節差はなさそうだ(図-1)。2)層の累積葉面積指数と層の相対照度の関係(吸光係数の図)を全実測法で求めた。結果は庇陰の有無, 程度によらず, どの林分も上に凸のカーブになる。そしてカーブの形, 曲率, 全体的にみた傾きは, どの林分にあっても相互に殆んど同じである(図-2)。このことから一定照度を示す層以下の林分葉面積は一定といえよう。3)林分と季節の差にかかわらず, 葉分布密度は0.125〜0.175kg/m^3の狭い範囲に収束する。また葉の空間的なちらばりを平均的に表わすため, 新たに試算した平均葉層間隔も20〜40cmの範囲に入る(図-3,4)。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1973-10-25
著者
関連論文
- 林木の葉のSLAに関する研究(II) : シラカンバ模型林における葉の比面積と季節・庇陰の関係
- 庇陰下におけるカラマツ苗の大小差と生長
- 庇陰林分の葉量
- 林木の葉のSLAに関する研究(III) : シラカンバ模型林における葉の比面積と季節・庇陰の関係(承前)
- シラカンバ模型林における葉群の諸変化(予報)
- 林木の葉のSLAに関する研究(I) : カラマツの葉のSLAと照度・季節・密度・施肥の関係
- カラマツ苗の葉の生産性に関する庇陰効果
- カラマツの葉面積 : 葉重比と照度の関係
- 316 森林生態系の動的解析(I) : 相対生長関係と光条件(第78回日本林学会大会)
- 315 シラベの葉の面積/乾重比と生育照度との関係(第78回日本林学会大会)
- 314 日陰格子下のシラベ苗の生長(第78回日本林学会大会)