ヒマラヤシーダーの花粉の発芽能力におよぼす熱処理の影響
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概要
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ヒマラヤシーダーの花粉について, 温度と時間を変えた熱処理を行なった。その目的は, 交配器具に害を与えないで, 交配器具に付着した汚染花粉を完全に殺してしまう, 適当な処理温度をみつけることである。熱処理は50℃, 60℃, 70℃, 80℃および90℃で1時間, 2時間, 3時間, 4時間および6時間の処理を行なった。その結果, 50℃と60℃の処理では, それほど花粉の発芽率の低下がみられなかったが, 70℃と80℃の処理では発芽率の低下がみられた。また90℃の処理では1時間以上の処理で, すべての花粉が完全にその発芽能力を失った。ヒマラヤシーダーの花粉の熱に対する抵抗性はスギ, ヒノキ, アカマツおよびクロマツよりも強く, ヨーロッパ, アジアおよびアメリカ産のマツ類とほぼ同じ程度のようである。
- 1971-08-25
著者
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斉藤 幹夫
農林省林業試験場
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斉藤 幹夫
Gov. For. Exp. Sta.
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KESHTYAR Mohammad
(Present address) Ministry of Agriculture and Irrigation
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福原 楢勝
Gov. For. Exp. Sta.
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