スギカミキリの成虫休眠打破に効果的な低温処理方法
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概要
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スギカミキリSemanotus japonicus (Lacordaire)の人工条件下における継代飼育技術を確立するために, 成虫休眠を打破するための低温処理方法を改良した。羽化後, 低温処理(15℃10日間, 7℃90日間, 15℃10日間(すべて全暗))を開始するまでの25℃ LD 16 : 8の期間を5〜40日まで変化させた結果, 5日目のときに成虫生存率が最も高かった。次に, 羽化後5日目の成虫に対して, 前処理(15℃10日間), 本処理(5〜13℃90日間), および後処理(15℃10日間)(すべて全暗)で構成される低温処理と, その後の成虫飼育温度(20または25℃ LD 14 : 10)との組合せによる9種類の処理を施した。その結果, 15℃10日間, 7℃90日間, 15℃10日間の順に低温処理を施した後, 20℃ LD 14 : 10で交尾・産卵させた場合に, 低温処理後の産下卵の平均孵化率が74.1%と高く, また成虫の生存期間が長かったことから, この条件が本種の継代飼育に用いるのに最適であると考えられた。
- 2001-08-16
著者
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