道路側溝での両生類の転落死防止方法
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概要
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道路側溝への両生類の転落死は両生類減少の一因として問題とされている。それを防止するために, 簡易な後付けスロープ型脱出装置をつけた場合の効果, 脱出装置の改良方法を調べた。スロープ型脱出装置をつけた場合, アズマヒキガエルでは側溝からの脱出数が多くなるという効果がみられたが, ニホンアカガエルでは装置がなくともジャンプによる脱出が可能なため効果はわからなかった。脱出装置は, 一部の種とはいえ効果があるので, 道路側溝につけるべきである。移動力の弱いアズマヒキガエルの幼体を用いた脱出装置の改良実験では壁面の角度が30度以下になると, 壁面が乾燥条件でも全個体脱出できた。これらから, 100%脱出可能な側溝は, 角度が30度より浅いV字溝になることを示した。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 2001-05-16
著者
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倉品 伸子
新潟大学大学院自然科学研究科
-
大川畑 修
森林総合研究所
-
大河内 勇
森林総合研究所
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大河内 勇
森林総合研
-
倉品 伸子〔他〕
新潟大学大学院自然科学研究科
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大川畑 修
森林総合研究所林道研究室
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