九州北部の造林木被害発生地におけるニホンジカの食性
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概要
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日林誌84:175〜179,2002九州北部の経読岳山麓のヒノキ被害発生地におけるニホンジカの食性を明らかにするために,1996年1月から12月にかけて糞分析を行った。双子葉類の月平均含有率は1年を通して20%以上となり,5月と11〜2月に高かった。単子葉類は3〜7%含まれたが,1月に26.8%と高くなった。ヒノキは6月に20.8%と高くなり,その他の月は2.1〜6.9%であった。ヒノキは1年を通して出現し,シカによる通年の採食を示していた。ヒノキの含有率は糞塊ごとに大きく異なり,平均含有率が低い時期にもヒノキを多量に含む糞塊があったことから,ヒノキの採食量には個体差があることが示唆された。被害発生の季節変化とシカの食性との対応を検討するためには,被害発生において年間を通じたサンブリングが可能な糞分析が有効である。
- 日本森林学会の論文
- 2002-08-16
著者
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