スギの秋期間伐における伐倒木の玉切り処理によるニホンキバチ成虫発生量の抑制効果
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
日林誌84:16〜20,2002スギ間伐放置木の玉切り処理によるニホンキバチ成虫発生量の抑制効果を検討した。材料は11月中旬に伐倒されたスギ間伐木とし,伐倒時に全木放置木と玉切り放置木(1mと2m)に区分して,翌々年の5月上旬まで林床に放置した。これらの元口から6mまでの幹を網室に持ち込み,辺材の含水率・脱出成虫数・産卵孔数を調査した。その結果,玉切り放置木の産卵孔数と脱出成虫数は,全木放置木に比べて大幅に少なかった。生存率には差がなかったことから,成虫発生量は産卵頻度に強く依存すると考えられた。また,2m玉切り放置木の辺材の含水率は,全木放置木に比べて高かった。以上のことより,寄主木の含水率が産卵行動に影響を与えることが示唆された。
- 2002-02-16
著者
関連論文
- 森林・林業の現場と森林科学(北から南から,Information)
- ヒノキの成長促進によってニホンキバチの産卵は抑制されるか?
- ヒノキの成長促進によってニホンキバチの産卵は抑制されるか?
- カミキリムシ相を指標とした森林生態系の健全性の評価と保全
- 森林施業がカミキリムシ相に与える影響
- ニホンキバチの羽化成虫数に影響を及ぼす要因 : 夏季のスギ間伐放置木において樹木個体間で成虫発生数が変動する原因
- キバチ類によるスギ・ヒノキ変色被害材の強度
- キバチ類によるスギ・ヒノキ材変色被害に対する防除方法の検討
- スギ・ヒノキ間伐木の伐倒時期ならびに玉切り方法がニホンキバチ成虫発生数に及ぼす影響
- ニホンキバチの共生菌を人工接種したスギとヒノキの曲げ強度性能
- スギの秋期間伐における伐倒木の玉切り処理によるニホンキバチ成虫発生量の抑制効果
- タイトル無し
- 愛媛県におけるフジツボミタマバエの発生
- 愛媛県におけるニホンキバチによるスギ・ヒノキ材変色被害の実態と防除の試み
- 愛媛県久万町におけるマツノマダラカミキリの羽化脱出消長
- Is Oviposition of the Japanese Horntail, Urocerus japonicus (Smith), Depressed by the Growth Promotion of Hinoki Chamaecyparis obtusa (Sieb. et Zucc.) Endl.?
- 人工林地帯における森林施業が鳥類の種の多様性と種構成に与える影響
- Effects of Cryptomeria japonica and Chamaecyparis obtusa Thinning Season and Bucking Method on the Emergence of Urocerus japonicus Adults.
- Suppression of Emergence of Urocerus japonicus Adults by Bucking Thinned Cryptomeria japonica in Autumn.