年輪幅の縦断的分布についての数学的表現の試み(III) : 根からの可溶性炭水化物の流入
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概要
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筆者は、次のような仮定に基づいて、幹の梢端から根元にいたる年輪幅の縦断的分布を数学的に表すことを試みた。すなわち、可溶性炭水化物が根だけから幹に流入し、この炭水化物は、同化物質と同じ働きをするものとした。境界条件として、根元に一定量の流入、梢端に吸収壁を用い、初めに、一般化されたランダム・ウォークのモデルを用い、次に、ランダム・ウォークを連続にした放物型偏微分方程式を用いて年輪幅の分布を表すことを試みた。これらより得られた曲線を、年輪幅の縦断的分布のピークが梢端より離れているスギ(Cryptomeria japonica D. DON)の資料に適用し、良好な結果を得た。
- 日本森林学会の論文
- 1994-03-01
著者
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