分収造林契約のミクロ経済分析(I) : 基本モデルとその結果
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本論文は分収造林契約の特質を森林資源の効率的な利用の観点から検討した。ここで分収造林契約とは, 造林地所有者から造林者が一定期間林地を借り受けて森林経営を行い, その間に得られた立木販売収入をある分収率で分け合う契約と定義する。また造林者は社会を代表する公的機関であるとみなす。本論文では決定論的定常状態を想定し, 立木販売収入が狭義単調増加凹関数で表され, 林地所有者と公的機関の用いる割引率が等しく, 森林の外部性が存在しない場合が分析される。結果として, 契約が行われる伐期齢と分収率は一意的に定まること, そしてその伐期齢は社会的に最適な伐期齢であり, FAUSTMANNの伐期齢と一致することが示される。
- 1993-05-01
著者
関連論文
- 森林レク・エリアの経済的価値評価の理論と適用 : 旅行費用法を用いて(1992年秋季大会)
- 自由論題論文11.林業経済学における異齢林の取扱い方について(1991年秋季大会)
- 不確実性下の林業経営に関する理論的研究(I)(1987年度秋季大会自由論題論文)
- 不確実性下の林業経営に関する理論的研究(I) : 単一林分を対象とする瞬時決定モデルを用いて(自由論題報告要旨,1987年度秋季大会報告)
- 森林水文ワークショップ・林業統計研究会合同シンポジウム「森林計画と流域保全 : 両分野の共通問題へのアプローチ-」(II)
- 森林水文ワークショップ・林業統計研究会合同シンポジウム「森林計画と流域保全 : 両分野の共通問題へのアプローチ」(I)
- 森林水文ワークショップ・林業統計研究会合同シンポジウム「森林計画と流域保全-両分野の共通問題へのアプローチ」(記録)
- 分収造林契約のミクロ経済分析(II) : 基本モデルの拡張
- 分収造林契約のミクロ経済分析(I) : 基本モデルとその結果
- 長伐期低コスト林業の経済分析(I) : 実質賃金率の上昇に対する森林所有者の対応
- 地形成と販売戦略 : 「変貌する製材産地と製材業」(半田良一編)を読んで
- (5) 応用科学・社会科学としての林業経済学とその個人的展望(林業経済学の未来を求めて(I))
- 報告2 資産選択理論による林業経営モデルの研究 : 基礎的考察(1987年度(第25回)西日本林業経済研究会報告)