トドマツ間伐試験林における40年間の成長量の比較
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概要
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トドマツ間伐試験林を対象に, 林齢20年から60年までの40年間の成長量をとりまとめた。その結果, 総収穫量(枯損量を含めない)は, 1,2回間伐区が無間伐区を上回り, 両者には差が生じはじめてきた。総生産量(枯損量を含めた場合)は, 無間伐区と1,2回間伐区はほぼ同じ値を示した。一方, 6回間伐区は総収穫量, 総生産量とも, 1,2回間伐区を下回った。このように, 間伐回数の多い区と少ない区とでは成長量の動向が異なる傾向を示した。6回間伐区は林齢40年時の断面積合計が他区より少なく, その後20年間経過しても成長量はたえず他区より低下していた。34cm以上の大径木の生産では間伐回数の多い区ほど大径木の本数が多かった。無間伐区では最近10年間に枯損がいっそう進行して, 上位の直径階に及んできた。その結果, 最近5年間の純成長量はマイナスを示した。
- 日本森林学会の論文
- 1989-12-01
著者
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