多段結合ネットワークを用いる超並列マシンのためのパイプライン化MIMDプロセッサ
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本論文は,多段結台ネットワークを用いる共有メモリ型超並列マシンに使用する目的のプロセッサのアーキテクチャについて検討したものである.このタイプの超並列マシンの実現においては,多段結合ネットワークの大きな伝送遅延と,単位時間に伝送可能な要求数の制限が大きな問題になる.経済性を考慮に入れると,プロセッサ要素の動作速度と,多段結合ネットワークおよびメモリ要素の動作速度の間にある程度のギャップを許容しなければならない.本論文においては,多段結合ネットワークとメモリ要素で構成される主メモリについて,伝送遅延ネックとスループット・ネックを区別して検討し,キャッシュメモリ単独ではスループット・ネックは解消できるが伝送遅延ネックの解消は困難であることを示し,パイプライン化MIMDプロセッサの採用を提案する.提案したアーキテクチャのプロセッサは,多段結合ネットワークとメモリ要素で構成される主メモリがもともとパイプライン化されている事実を利用し,多数の命令流をパイプライン実行することによって,主メモリの伝送遅延ネックを本質的に解消しようとするものである.スループット・ネックはキャッシュメモリの併用によって解消させる.最後に,アーキテクチャの具体例を提し,必要となる汎用レジスタの総数を検討し,1チップ集積の可能性について議論する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-04-15
著者
関連論文
- 確率遷移行列による命令先読みキューの動的挙動解析
- 分散要求管理を用いるアクティビティ方式並列実行機構
- アクティビティ方式並列実行機構の研究 : 2レベル・スケジューリングを用いた複数ユーザ化の試み
- 共有メモリ型並列機における細粒度並列処理のための新しいアクティビティ方式並列実行機構
- アクティビィティ方式並列実行機構の共有メモリ型並列機への実装と評価
- 共有メモリ型並列機のためのアクティビティ方式並列実行機構(2) : 環境切替により後処理実行を行なう方式の提案
- 共有メモリ型並列機のためのアクティビティ方式並列実行機構(1) : 子プロセス待ちにおいて後処理を分割し性能改善を図る方式
- プロセス・ネットワークとして実現したUNIX カーネルの並列動作によるシステム・コール・レスポンス時間短縮の試み (並列処理)
- プロセス・ネットワークとして実現したUNlXカーネルの並列動作によるシステム・コール・レスポンス時間短縮の試み
- デュアル・バス型マルチプロセッサ・システム
- 多重命令流プロセッサを用いる多段ネットワーク結合共有メモリ型並列機のシミュレーションによる性能評価
- 第13回国際計測連合(IMEKO)世界会議
- Morphology による図形分解における構造化要素の評価法
- Morphological Skeletonを用いた図形分割法
- A Unified Linear Camera Calibration Method Using Two Parallel Calibration Planes
- 分散要求管理を用いるアクティビティ方式並列実行機構
- 共有メモリ型並列機のためのアクティビティ方式を用いる並列実行環境
- 多段結合ネットワークを用いる超並列マシンのためのパイプライン化MIMDプロセッサ
- 多段結合ネットワークを用いた共有メモリ型マルチマイクロプロセッサの設計
- メッセージ通信機構を備えたマルチプロセッサシステムの試作・評価
- VLSIプロセッサの最近の進歩 (最新のVLSIプロセッサ技術)
- 一般化Hough変換による地中探査画像の解析
- 木構造機械語型計算機のアーキテクチャ
- コンパイラを支援する構造エディタについて
- 単一バス同期データ交換型マルチコンピュータシステムの高能率化
- 近傍演算のためのウィンドウを任意に設定できる高速画像処理装置--PWIP-2 (画像処理特集) -- (画像プロセッサとシステム)
- ウィンドウの形を任意に設定できる高速画像処理装置PWIP-1
- マルチプロセッサ間でのメッセージ通信オーバヘッドの短縮について
- 段階的線図構造マッチングによる手書き漢字認識の試み
- 制御工学とバイオフィードバック
- 信号処理用LSIの現状
- 制御技術とエレクトロニクス
- 2次元場自己回帰モデル--画像の一生成モデル表現
- 2次元線形推定による画像のデ-タ圧縮と再生
- テキスチャ-の解析手法
- 機械の腕の制御