3ビューモデルに基づくオブジェクト指向フレームワーク開発手法
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概要
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本稿では,オブジェクト指向フレームワーク開発のための3ビューモデル,および3ビューモデルを用いたフレームワーク開発プロセスを提案する.本手法では,対象システムを多くのユーザへ提供することが求められ高いリピート性を持つシステム開発向けのフレームワークを対象とする.このようなフレームワークに特に求められる品質特性は,再利用性,移植性,保守性である.3ビューモデルは,これらの品質特性を向上するために,ドメイン分析ビュー,レイヤビュー,メカニズムビューから構成される.ドメイン分析ビューでは,同種のシステム群全体の性質や知識をドメイン参照モデルと呼ぶ基本的なモデルで明確にし,これに基づきフレームワークを開発するので,再利用性を向上することが可能となる.レイヤビューでは,3つのレイヤ(インフラレイヤ,ジェネリックレイヤ,ドメインレイヤ)に分割することで,実装上の制約を考慮しフレームワークの一部を交換することが容易であるので,移植性を向上することが可能となる.メカニズムビューでは,開発が容易なホワイトボックスフレームワーク,あるいは利用が容易なブラックボックスフレームワークのどちらのメカニズムを選択するかの判断基準を提示しているので,システムの特徴にあわせて保守性を向上することが可能となる.また,本手法を監視システム向けのフレームワーク開発に適用した事例について示し,本手法の有効性を示す.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2002-08-15
著者
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