実多項式行列スミス標準形の安定な浮動小数点計算法
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概要
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実数を成分とする行列Aに対し, その特性行列A-xEのスミス標準形は, 線形代数において基本的である. スミス標準形は, 行と列の基本演算とユークリッドの互除法との組合せによって計算できる. しかし, その計算に浮動小数点近似を用いると, 不安定性の問題が生じることがある. すなわち, 入力行列の各係数の精度桁を上げても, その出力の行列は, 正確なスミス標準形に収束するとは限らない. この論文では, 著者の1人とM. Sweedlerが提案した安定化手法をスミス標準形のアルゴリズムに適用し,スミス標準形を浮動小数点で計算するための安定なアルゴリズムを実現する. さらに, 多くの例に対して計算機実験を行い, そのアルゴリズムの安定性を実証する. これによって, 安定化手法の有効性が示される.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1999-03-15
著者
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