動作記述型シリコン・コンパイラにおける制御構造の実現方式
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概要
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プログラミング言語等による動作レベルの高位記述からVLSIチップの製造情報を直接生成する動作記述型シリコン・コンパイラは,VLSIチップの開発効率を飛躍的に改善する新しい設計手法として期待されている.しかし,手続き的な動作記述から従来方式のハードウェア構造をソフトウェア的に自動生成することは容易ではなく,シリコン・コンパイラを実現するために有効なVLSIチップ向きのアーキテクチャを開発する必要がある.我々は,内部に制御回路を含んで独立に動作する複数の要素で構成され,これらが局所的に通信し合うことで所定の動作を実現する分散制御型のVLSIアーキテクチャを提案し,並列動作も記述できる手続き型のハードウェア仕様記述言語による動作記述から,このアーキテクチャに基づくVLSIチップを自動生成するシリコン・コンパイラの試作研究を行っている.このアーキテクチャでは,入力言語の各制御構文に対応して,それらの制御動作を専用に実行する制御要素を導入しているが,これまでの実験結果から,手続きの呼出しや並列に動作するプロセスの制御等の記述をこれらの制御要素の動作に容易に展開でき,かつ,各制御要素とも比較的簡潔な構造で実現できることが示された.これにより,動作記述型シリコン・コンパイラの実現方式として,分散制御型アーキテクチャの有効性を明らかにすることができた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-02-15
著者
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