拡張CFGとその構文解析法YAPXについて
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概要
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筆者は先に,横型下降方式に基づく構文解析を論理型言語を用いて実現する方法YAPについて述べた.本論文では,YAPをベースにした上で,extraposition gmmmar(XG)やBUP-XGと同様に自然言語の外置現象を考慮して,トレース(痕跡)を直接的に指定できるように文法記述形式を拡張し,それに基づいて横型下降方式で構文解析を行う方法YAPXについて提案する.XGやBUP-XGと比較した場合,YAPXでは文法記述形式がより一層拡張されているYAPXは次のような特徴を持っている.(1)BUP-XGと同様に,文法記述者にとってより自然な方法と考えられるスラッシュカテゴリ記法を用いている.(2)スラッシュカテゴリには任意の構文記号列が許される.(3)スラッシュカテゴリのギャップ指定,非ギャップ指定が行える。(4)規則の右辺の任意の位置にスラッシュカテゴリを指定できる(5)等位構造を考慮して,外置された単語に複数のトレースを対応づけることができるこのために,スコープやスラッシュに加えてドメインなる概念を導入している上述した機能を実現するため,YAPXでは解析スタック1対に加えて省略スタックと呼ばれる1対のスタックを用いるドメイン等の制御は省略スタックにより行われる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1988-05-15
著者
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