直接解法による連立1次方程式のコンピュータ解法の特性解析
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概要
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コンピュータによる技術計算量が増大するにつれて, 技術計算用ソフトウェアがもつ製品としての性能がきわめて重要となり, 計算時間や計算費用を通じて利用者の研究活動や設計活動に多大の影響を与えている. とくに, 最近普及しはじめたスーパコンピュータを使って計算する場合にこの影響は著しい. 性能のよい技術計算用ソフトウェアを作成する上で, CPU時間, 経過時間, 記憶容量, およびファイル所要量といった資源の特性をハードウェアの種類やFORTRANコンパイラに応じて捉え, これら資源をバランスよく最小化したソフトウェアの設計が必要である. 逆に, こうした態度がハードウェアやコンパイラの改良にもつながると考える. さらに, 連立1次方程式の解法でいえば, 取り扱う行列そのものの特性, つまり, 係数行列の形, 規模, およびsparsityが上述の資源とどう関わりをもつかを明らかにし, 扱う行列に相応しいアルゴリズムを設計する必要がある. 連立1次方程式の直接解法に対しここで用いた特性解析は, これまで数値解析とプログラムの間にあったギャップを埋めるための試みの一つである.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1984-09-15
著者
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後 保範
(株)日立製作所ソフトウェア開発センタ
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後 保範
(株)日立製作所エンタープライズサーバ事業部:(現)早稲田大学教育学部
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小国 力
(株)日立製作所ソフトウェア工場
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長堀 文子
(株)日立製作所ソフトウェア工場
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後 保範
日立 ソフトウエア開セ
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西方 政春
(株)日立製作所ソフトウェア工場
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