数理計画手法によるディスクへのデータベース収容問題の近似解法
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概要
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情報システムの最も基本的な構成要素の1つにデータベースがある.データの実体はファイルとして,通常,磁気ディスク記憶装置(DK)に収容されるが,どのファイルをどのDKに収容するか,その計画の良否はシステムの性能に大きく影響する. このため, ファイル収容計画は大規模データベースシステムにおいて,システム設計上の重要な課題となっている.それにもかかわらず,現状では経験に基づき,人手作業により対処しているにすぎず,組合せ最適化問題として取り組まれ,実用化されている例は発表されていない.性能からみたファイル収容の最適化とは,DKごとの使用率をできるだけ小さく,かつ平準化することといえる.一方,設備コストからみたファイル収容の最適化とは,できるだけ少ないDKですべてのファイルを収容することといえる・この問題は多目的最適化問題であるが,我々はDK数をパラメータとしてDKの使用率平準化問題を繰り返し解く,というアプローチをとった.DK数固定のもとでのDKの使用率平準化問題に対し近似解法を開発し,いくつかの実験でその有効性を確認した.さらに,その成果をもとに,最小のDK数を決定できるファイル最適収容計画支援ツールを実用化した.本稿では,近似解法の内容と適用実験の結果について述べるとともに,支援ツールの概要について紹介する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-06-15
著者
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清田 三紀雄
(株)構造計画研究所
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野瀬 純郎
Nttソフトウェア・e&solution Center
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野瀬 純郎
Nttソフトウェア株式会社
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斎藤 努
株式会社構造計画研究所
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清田 三紀雄
株式会社構造計画研究所
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