対話型計算機システムシミュレータにおけるモデル記述性の高度化
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概要
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情報通信システムの高度化,複雑化が進むにつれ,性能に関する問題の早期発見と的確な対処を可能とするため,システムの企画段階から運用段階までのライフサイクル全般にわたって,正確に評価の実施が重要かつ困難な課題となってきている.シミュレーションはそれに対する有効な手段のひとつであるが,高度のスキルと多大な工数を要することが障害になり,日常的に実施されるまでには至っていない.そこで著者らは,シミュレーション専用言語からの解放と評価工数の削減を目的として,計算機システムの性能評価用シミュレータINSYDEを開発した.INSYDEは図表形式で入力されたモデル情報からシミュレーションプログラムを自動的に生成・実行し,結果を図表形式で出力するグラフィカルな対話型ツールである.このようなシミュレータを開発する際,実用性の観点から最も重要な課題は(1)モデル記述能力と,(2)シミュレーション実行速度であり,本論文ではこれらの2点を中心に,実現方式と効果について述べる.数百〜数千個のリソースで構成され,1時間に数千〜数十万件のトランザクションを処理する情報通信システム評価にINSYDEを適用し,その実用性を確認するとともに,シミュレーション専用言語により直接プログラミングする従来の方法と比較して,性能評価のための所要工数を約1/5に削減できた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-09-15
著者
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