情報教育における打鍵技術教授のある試み
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概要
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打鍵練習は言語教育における発声練習に相当する, という観点から2年間で約1000人の学生に行ってきた打鍵技術教授のための手法と, 成果と解析結果を報告する.この手法を2回行うとAB〜YZ12〜90Enterの37文字の打鍵時間は平均で11秒を切り, 6回目で6秒台に入り, 最終授業までに3秒台経験者が4割以上いるクラスがあることも分かった.平均打鍵時間tは学年, 文系・工系を問わず手法の累積回数nを用いて25.3/(n+1.44)+3.0(秒)でよく再現され, 1年間のブランクがあっても持続する.この手法は独習用のタイプ練習ソフトと相補的な役割を持ち, 自宅にパソコン等の機器のない学生に対しても週1回の授業で情報教育を可能にする.さらに, この手法を使うと他の教科(たとえば物理学)の授業の中にコンピュータを使う短期間の実践的な授業を挿入することも可能であることが分かった.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1998-09-15