ビデオサーバにおける特殊再生のための動的負荷バランス制御法

概要

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同時多重数の点で優れているストライピング方式に基づいたビデオサーバにおいて、通常再生に加え、ジャンプ、高速再生、ポーズといった特殊再生を実行した場合、ビデオサーバ内のディスク装置間に負荷の不均衡が増大する。その結果、ビデオサーバ全体の使用率があまり大きくない場合にも、端末での再生途切れが発生しやすくなる。本論文では、各特殊再生機能の実現において若干の自由度を許容し、各ディスク装置の瞬時の読み出し処理待ち行列長等に基づいて特殊再生の実行に動的な制御を適用する方法を提案する。その制御法により、特殊再生を実行した場合にも、ビデオサーバ内のディスク装置間の負荷バランスは保たれ、ビデオサーバの使用率がより大きい値になるまで、端末での再生途切れは発生しなくなる。待ち行列網モデルに基づいた計算機シミュレーションにより、特殊再生全体の3分の1の頻度を有すると想定したジャンプおよびスキップサーチに対してのみ提案制御法を適用した場合には、端末で再生途切れが発生し始めるビデオサーバの使用率は10%以上改善されること、さらに、特殊再生をジャンプ・スキップサーチ/高速再生/スロー・ポーズの3つにクラス分けし、すべてに対して同時に提案制御法を適用した場合には、再生途切れが発生し始めるビデオサーバの使用率や特殊再生実行の正確さの点でさらに改善が見られること等を明らかにした。
一般社団法人情報処理学会の論文
1998-03-15

ビデオサーバにおける特殊再生のための動的負荷バランス制御法

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