(6)リンゴ葉緑体シャペロニン遺伝子における一塩基多型の斑点落葉病感受性への関与
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概要
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葉緑体シャペロニンαサブユニット(cpn-α)のホモログSA60の発現が斑点落葉病に対するリンゴの感受性に密接に関わることを先に報告した.今回は,cpn-αのcDNA配列を解析して感受性と関連する部位を特定した.高度感受性品種'印度'とその耐病性変異系統(ID-120)の完全長cDNAを比較した結果,両者は基本的に同等な配列を示した.しかし,'印度'ではORF中の10箇所に一塩基多型(SNP)が検出されID-120ではSNPが全く検出されなかった.このことから,ID-120はcpn-αをコードする対立遺伝子の感受性を担う一方が発現しないハプロタイプと推定された.前記10箇所のSNPのうち8箇所はsilent SNPであったが,残りの2箇所(SNP193及びSNP751)はアミノ酸変化を伴うcoding SNPとなっていた.40種類の異なる品種・系統を用いてSNP193のタイピングを行った結果,感受性を示す11種類の試料のすべてがA/Gのヘテロ接合型を示し,耐病性を示す29種類の試料のすべてはGのみのホモ接合型を示した.なお,SNP751は感受性との関連がみられなかった.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
著者
-
尾谷 浩
鳥取大農
-
尾谷 浩
鳥取大学農学部
-
児玉 基一朗
鳥取大農
-
井上 耕介
鳥取園試
-
赤松 創
ワシントン州立大植物病理学
-
田平 弘基
鳥取園試
-
赤松 創
鳥取大農
-
田平 弘基
鳥取大院連農
-
井上 耕介
全農鳥取県本部
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