957. 北上山地の大沢層産スパース期アンモノイド Metadagnoceras および Keyserlingites
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概要
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南部北上山地の本吉地域に分布する下部三畳系大沢層の中部から産するアンモノイド2種, Metadagnoceras motoyoshiense, sp. nov.およびKeyserlingites cf. K. middendorffi (Keyserling)を記載する。両属ともわが国からは初の記載である。これらはColumbitesやSubcolumbitesと共産し, スパース期(前期三畳紀末期)の示準化石であり, その産出は大沢層がスパース階あるいはオレネック階上部に対比されるという従来の意見を支持するものである。北米北西部のスパース階は, 下位より, Columbites層, Subcolumbites層およびNeopopanoceras haugi帯に区分され, 後者はカナダ極地域のKeyserlingites subrobustus帯に対比されている。しかし, 北上山地ではColumbitesとSubcolumbitesのレンジはほとんど重複し, さらにKeyserlingitesの産出層準もこれら2属のレンジ内にあるので, 上記のスパース階のアンモノイド化石帯区分は再考を要する。
- 日本古生物学会の論文
- 1993-09-30
著者
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永広 昌之
Department Of Earth Sciences College Of General Education Tohoku University
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Ehiro Masayuki
Department Of Earth Sciences College Of General Education Tohoku University
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