901. Anadara 属の殻形態記述のための計数
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概要
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殼形質の成長変化を4組の体格比率と殼サイズの関係として解析した。これらの成長変化を表す関係は, Raup and Michelson (1965)などの殼形態螺管モデルの形態計数間の関係に等しい。そこで, Noda(1966)によって提案された分類群について, 殼の成長変化についての差異と相同を調べ, 種内類似種間, あるいは亜属間における形態の差異の現れ方を, 螺管モデルに基づいて検討した。その結果から, 殼の成長変化に基づいて亜属, 類似種, 種に分類するための判別基準を考察した。これらの判別基準に基づいてAnadara ninohensisとされていた2つの標本集団, 門の沢標本集団と久保田標本集団の成長変化を判別した結果, これらの標本集団はそれぞれ異なる亜属に属する種と考えられる。
- 日本古生物学会の論文
- 1990-06-30