685. 後期白亜紀アンモナイト Gaudryceras の表現型置換
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概要
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日本および樺太より得られたG. denseplicatum, G. intermedium, G. tenuiliratumの標本について, 個体発生様式の生物測定, 地理的・層序的分布, 個体数比等の検討をしたところ, 松本(1941)に指摘され懸案となっていた上記三者の関係が次の様に説明できることが判った。すなわち, G. denseplicatumとG. intermediumは, これまでに知られている形態発生上の著しい類似の他に, 共産の事実, 分布地域及び時代の一致, 更に全存続期間を通じての一定の個体数比の維持から性的二型と判断されるG. tenuiliratumはこの両者に共通する形態的特徴を有し, 北海道小平及び樺太内淵で, 上記二型との個体数比の変遷を求めると同じパタンを示す。これらの間の関係を説明するために, 三つの仮説をたて検討した結果, G. tenuiliratumは前記二型と同一種で過渡的多型として説明するのが最も合理的と思われた。そこで若干の集団遺伝学的吟味を試み系統発生について考察した。
- 1978-04-30
著者
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平野 弘道
Institute Of Earth Science School Of Education Waseda University
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平野 弘道
Institute of Earth Science, School of Education, Waseda University
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