681. 日本のいくつかの化石および現生フジツボ類の分類学的研究 (その 1)
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概要
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化石フジツボ類は日本の新第三紀以降の地層から一般に殻のばらばらにはずれた破片として産出する。それらの破片から標本の全体像が復元され, 現生標本との外部形態, 殻構造の比較により種が同定された。しかし現生種の従来の分類には, 種および種内の分類に大きな混乱があった。その主な理由は種以下の分類群が形態的差異の程度だけに基づいて研究者の主観によって分類されていたことにある。この論文では, 日本の化石および現生フジツボ類の主要な種群であるBalanus amphitriteグループが現生生物の外部形態, 殻構造および軟体部の形態的特徴に加えて, 地理的分布, 生息域ならびに繁殖時期などに基づいて4種に分類された。またそれらの分類群の化石記録を層位学的に追跡することによって種分化や日本への移住の時期が検討された。
- 日本古生物学会の論文
- 1977-09-15
著者
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