軽声の規範化について
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概要
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軽声は中国語の北方方言に多く現れる音声現象であるが,北方方言を基礎とする普通話の中にも重要な現象として吸収されている。軽声を文法的軽声と語彙的軽声に分ける場合がある。小川郁夫2003では中国語教育との関連で軽声語の規範化について考察した。そこでは軽声を絶対的軽声と任意的軽声に分けたが,主として扱ったものは語彙的軽声の語であった。本稿ではピンイン表記の規範化という点から文法的軽声の取り扱いについて考察する。今回用いる基礎的資料は小川2003と同様に《〓代〓〓〓典2002年増〓本》《〓〓〓音正〓法基本〓〓》《〓〓〓音〓〓》である。《〓代〓〓〓典2002年〓〓本》は,1978年発行の《〓代〓〓〓典》を1996年に改訂した《〓代〓〓〓典修〓本》に新語を付け加えたものなので,本稿ではこれを《〓代〓〓〓典》と呼び,必要に応じて1978年発行の《〓代〓〓〓典》を旧《〓代〓〓〓典》と呼ぶ。《〓〓〓音正〓法基本〓〓》は1988年に中国で公布施行されたピンイン表記に関する規則であり,《〓〓〓音〓〓》はそれに基づいて編集された中国語のピンイン語彙集である。
- 2004-07-24