『仏語明要』の原本と成立過程
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概要
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『仏語明要』(1864年刊)は,村上英俊が編纂した日本初の本格的仏和辞典である。従来,この辞書はアグロンの仏蘭辞典に拠って編纂されたとする説があったが,出版記録にブリュッセの仏蘭辞典に拠ったと記されているのを見出し,初めてその検証を行なった。その結果,見出し語の約八割程度をブリュッセ仏蘭辞典に拠っていたことが判明したが,同時にアグロン仏蘭辞典も無関係というわけでなく,双方の辞書が『仏語明要』の訳語に影響を与えていることを指摘した。また,いくつかの歴史的資料を新たに提示することにより,『仏語明要』の成立過程の解明に迫った。
- 2003-10-01
著者
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