当施設における在宅医療機器の運営管理
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概要
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近年,在宅医療の高度化に伴い人工呼吸器,酸素供給装置,吸引器などの医療磯器を患者の居宅に設置し施設外の医療機器を24時間体制で管理する状況が急増している.また今後もその傾向は続くものと考えられる.今回われわれは,当施設での10年の経緯を再検証し,ますます多様化する在宅医療の安全と質の確保を検討し報告する.当施設においては10年前に最初の在宅人工呼吸症例を出して以降年々増加し,現在では約120症例,在宅医療機器アイテム総数は200器を越え呼吸器回路などの医療材料を含めると数百アイテムになる.当施設では, 以前より院内,外の医療機器は呼吸療法士,臨床工学士らにより中央管理されており在宅医療に関しては主治医の要請を受け必要医療器材の調達運用,患者への退院時指導,点検管理,機器トラブルの24時間バックアップ等を行っている.在宅転帰後は,患者の病状,介護状況に合わせ,医師,呼吸療法士,臨床工学技士により1/週〜1/月の在宅往診を行い継続的な医学的指導管理,機器の点検などを行っている.しかし医療施設側だけの体制では在宅患者の安全を確保することは十分であるとはいえない.介護支援されているご家族,機器供給しているメーカ,ディーラまた日常のケアを依頼している訪問看護ステーション等にも協力を依頼している.こうしたチーム医療による支援体制の構築が必要不可欠である.
- 2003-04-01
著者
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牧野 晋也
大阪暁明館病院内科
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杉本 保
大阪暁明館病院 呼吸療法科
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根本 保
大阪暁明館病院呼吸療法科
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山口 ひろみ
大阪暁明館病院呼吸療法科
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廣畠 朋子
大阪暁明館病院内科
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牧野 普也
大阪暁明館病院内科
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