熱電対を使用した温度計の試作・検討

概要

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〔はじめに〕人工呼吸器使用中の気道の加湿状態をよくするためには吸気側の温度管理は重要である.現在使用されている加温加湿器の温度コントロールにはサーミスタを使用した温度計による温度が測定されている.これらの温度計は気道内の温度変化に対する追従性が緩やかであり,呼吸ごとに変化している吸気ガスの温度変化の瞬時値は表示せず平均値を示している.そこで,人工呼吸器と加温加湿器を使用した場合に吸気ガスの呼吸ごとの温度変化を険討する目的のために,熱電対を利用した温度計の試作・検討を行った.〔試作温度計〕人工呼吸器の吸気量の変化に伴う温度変化に追従できることが必要であることから,温度プローブとして熱電対を使用した.使用した熱電対は,T型熱電対でマリンクロット社製の熱電対プローブ(銅-コンスタン)のシースの部分を取り使用した.温度計本休の回路は,熱電対装着部にアナログデバイス社製の熱電対用IC (AD509)とオペアンプを使用し,ゲインコントロール回路,オフセット調整回路(ポジション)を経てアナログ出力できるようにし,電源はバッテリ駆動とした.本温度計の校正は標準温度計にて, 25℃〜45℃間において±0.1℃の精度で行った.また,この温度計の応答速度(立上時間)は15msecであり,約23Hz(-3dB)までの周波数特製を有している.この温度計により人工呼吸器の吸気・呼気時の呼吸ごとの温度変化測定が可能となった.
日本医療機器学会の論文
2003-04-01

熱電対を使用した温度計の試作・検討

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