持続的緩除式血液浄化装置によるログデータ転送の試み

概要

論文の詳細を見る
〔目的〕持続的緩除式血液浄化装置(ACH-10^【○!R】)作動中のデータは,現在ベッドサイドでのモニタリングが一般的である.しかし,24時間連続で作動している装置を,医療従事者が常時管理することは困難である.そこで今回,ACH-10^【○!R】を遠隔監視するために,通信ソフトを用いて作動中の治療経過や警報履歴などのログデータをパーソナルコンピュータ(PC)間において転送実験を行ったので報告する.〔方法〕出力端子(RS-232C)を介してPCとACH-10^【○!R】を接続し,ACH-10^【○!R】のログデータをPCに取り込み,内線電話回線を経由してLANに接続することにより監視用のPCに転送した.PCとACH-10^【○!R】の絶縁を確保するため,RS-232C中継機を使用した.〔結果および考察〕ACH-10^【○!R】の治療経過,警報履歴などのログデータをオンラインで結び,遠隔で機器を監視および分析できる可能性が考えられた.院内の内線電話回線を用いたため,簡便にまた,場所による制限もなくACH-10^【○!R】のログデータを転送できた.通信を行うことにより,ACH-10^【○!R】のCPUに負荷を生じる可能性もあるが,今後データ送信方法の変更を行うことで克服できると思われる.これからは患者データや医療機器データなどを,総合的に管理を行う必要性が生じてくると思われる.そのためにも,医療機器には通信ポート(RS-232C,赤外線など)は必要不可欠だと思われる.〔まとめ〕内線電話回線を使用することで容易にログデータを転送することができた.持続的緩除式血液浄化療法の管理にどのように活用していくかが,今後の課題である.
2003-04-01

持続的緩除式血液浄化装置によるログデータ転送の試み

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク