小児気管支喘息外来患者における喘息重症度と治療点数との関係

概要

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小児喘息では, 発作の頻度と程度による重症度とあわせて, 治療点数・治療スコアにより, 重症度を決定する方式が, 1998年の喘息予防・管理ガイドラインから導入された.しかし, 臨床症状による重症度と治療点数との関連は詳細には検討されていない.今回, その関係を明らかにするため, 1998年6月から1999年11月までの期間に桐生厚生総合病院小児科の喘息外来を通院中の患者のうち, 無作為に抽出した1歳から15歳の125人(男77例, 女48例)を対象とし, 患児の症状による重症度, 治療点数・治療スコアについて後方視的に検討した.その結果, 治療点数は, 重症度が増すほど高得点であり, 治療スコアは, 重症度とほぼ相関関係が認められた.しかし, 治療点数を算定した時期により治療点数は大きく変動していた.また, 相関から外れた例も一部に認められた.小児喘息患者においては, 症状による重症度と治療点数・治療スコアを併用することにより, 患児の喘息重症度を正確に把握できる可能性が示唆された.しかし, 相関しない例に関しては, その理由を検討することが, 長期治療管理の評価に有用と思われた.
日本アレルギー学会の論文
2001-08-30