非定型赤血球自己抗体の免疫クロブリン所属及び補体結合能に関する研究
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概要
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自己免疫性溶血性貧血9例(中間型6, 非γ型3)及び溶血症状はないがγ型非定型抗体を直接, 間接抗グロブリン試験で検出した pure red cell anemia 1例につき, 次の実験を行ない非定型赤血球自己抗体の免疫グロブリン所属及び補体結合能に関して検討した.実験A.特殊抗人(-γG, -γM.-γA, -補体)グロブリン血清による抗グロブリン試験(1)直接抗グロブリン試験(2)誘出抗体による間接グロブリン試験(3)新鮮血清添加誘出抗体による間接抗グロブリン試験実験B.誘出抗体を検体とし, O型赤血球を抗原, モルモット栓球を指示粒子として行なった Immune adherence phenomenon (IA現象)実験C.誘出抗体の抗人免疫グロブリンウサギ血清による中和試験 実験結果.(1)従来γ-グロブリン中和試験等でγ型とされていた非定型抗体にγG分画に属し非補体結合性.(2)中間型とされていた非定型抗体はγG分画に属し補体成分をC'1, 4, (2)迄結合する.(3)非γ型とされていた非定型抗体は抗グロブリン試験では赤血球表面に免疫グロブリンを証明することは不可能であったが, 実験Cにより該抗体グロブリンはγM分画に属するもの及びγG分画に属するものがあることが推定せられた.またIA現象が陽性であったことから該抗体は補体成分をC'1, 4, 2, 3C迄は確実に結合することを明らかにした.なお吾々が経験した自己免疫性溶血性貧血症例の非定型抗体はすべて補体結合性であったこと, 一方 pure red cell anemia 症例では高力価のγ型非定型抗体を検出しながら溶血症状, 輸血副作用が皆無であったことから補体結合能の全くない非定型自己抗体の溶血能に疑問をいだくものである.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1968-08-31
著者
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