夜間救急外来を受診する気管支喘息発作患者の臨床検討

概要

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平成3年7月より平成4年6月までの1年間に喘息発作にて当院の夜間救急外来を受診した呼吸器科患者につきその実態を調査した。期間中の喘息発作による受診者数は707人で, 同期間中の内科系受診者数10932人の6.5%であった。光井のスコアによる分類で軽症364人 (51.5%), 中等症242人 (34.2%), 重症101人 (14.3%) であった。受診時刻では全体として23時以前および5時以降に患者の増加が認められたが, 重症患者は逆に深夜に多かった。中等症以上の患者では慢性的な低酸素症の存在を思わせる例が多く, 重症度を問わず, 半数以上の例で血中テオフィリンが至適濃度に達していなかった。患者の半数以上は受診後5分以内に診察を受けていたが, 軽症発作で来院しながら入院に至った例が6例認められた。頻回に救急外来を受診するにもかかわらず日中の外来を受診せず, ほとんど救急外来にのみ依存している患者の群が存在しており今後これらの患者のfollowが1つの問題であると考えられた。
日本アレルギー学会の論文
1993-06-30